こんにちは。ホワイトニングサロンKiratt(りゅう矯正歯科クリニック)の歯科医師 松本基枝です。
ドクターコラム第2回目のテーマは、「歯本来の白さとは!?」をテーマに書いてみようと思います。皆さんは、ホワイトニングの広告で 「歯本来の白さを取り戻す」 というフレーズを目にしたことはありませんか?でも、そもそも 歯本来の白さってどんな白? そして “取り戻す”ってどういうことでしょう。 今回はその疑問を深堀りしてみたいと思います。
1. 歯は、本当に「白い」のか?
アンミカさんが以前、テレビ(酒のツマミになる話)で言っていた「白って200色あんねん」。確かに“白”の色には幅があります。オフホワイトもあれば、ワイシャツのような蛍光ホワイトもあります。では、歯はどんな白なのでしょう?
医学的に見ると、歯は純白ではありません。白というより、どちらかというと、クリーム色~濃い人であれば褐色っぽい黄色だったりします。
歯の内側の象牙質は黄色〜クリーム色で、外側のエナメル質は半透明の色味です。この組み合わせで、歯は少し黄みがかった色に見えます。
また、歯は刺激を受け続けることや加齢によって、歯の神経を守るため、「二次象牙質」が出来てきます。これにより内部の象牙質が元より分厚くなっていき、 歯はより濃く・黄色く見えるようになっていきます。思い出してみてください。 おばあちゃんの歯って、少し茶色っぽいですよね。 あれは汚れではなく、加齢変化によって茶色っぽく見えるのです。
つまり、 歯本来の色=クリーム〜黄色っぽい色 これが人間の歯の“自然な白さ”です。
2. 「歯本来の白さを取り戻す」とは?
歯は本来黄色みがあります。そして、普段の飲食(コーヒー・紅茶・ワイン・カレーなど)で着色汚れがつくことで、これが“くすみ”として歯を元の色より暗く見せます。セルフホワイトニングで使われる薬剤(シリカなど)は、分類としては化粧品で、 歯の表面の汚れを浮かせて落とす作用のものです。
表面の汚れが取れる → 本来の歯の色に戻る → 明るく見える
これがよく、ホワイトニング広告で見かける「歯本来の白さを取り戻す」という意味です。でも、どうなのでしょう、これは“白くなった”と言えるのでしょうか?
答えは、歯が本来の色に戻っただけで、歯そのものが白くなったわけではない 、ということになります。
3. 医療ホワイトニングは「元の歯以上の白さ」を得ることができる
歯科医院で行うホワイトニングでは、 過酸化水素という医薬品を使い、 歯の内部の着色成分を化学的に分解して無色化します。
つまり、 歯そのものの色を変える=漂白する ことができることが大きな強みです。これは、法律上、 歯科医院だけが扱える薬剤です。そのため、医療ホワイトニングでは、「歯が白くなる」「白くする治療です」 とお伝えし、表記することが可能なのです。
4. セルフホワイトニングでは「白くなる」と言うことができない
セルフホワイトニング(サロン・エステなど)では、 過酸化水素を扱うことが法律上できません。理由としては、過酸化水素が 医薬品であるということと、歯に作用させて色を変える行為は 歯科医療行為であることから、民間のサロンでは、 歯の内部の色を変える“漂白”はできません。さらに、薬機法により 「歯を白くする」という効能を広告でうたうことも禁止されています。そのため、広告では次のような言い換えが使われます。
「本来の白さへ」
「本来の色に戻す」
「着色汚れを落とす」
つまり、 サロンでできるのは“汚れを落として元の色に戻すこと” ということです。今回のコラムのタイトルとつながってきましたね。
セルフホワイトニングで 「思ったより白くならなかった」 ということで、当院に来られることがあります。
それは、本来の歯の色に戻っただけで、歯そのものは白くなっていないから。
・歯本来の白さを取り戻したいのか
・歯本来の白さよりもっと白くしたいのか
目的によって選ぶべきホワイトニングは変わります。ご自身のゴールに合った方法を選べるといいですね。